熊本は火の国?水の国?
こんにちは。
本来であれば梅雨夕焼けが美しい時期ですが、
最近は線状降水帯やゲリラ豪雨などという水害のニュースが絶えません。
皆様くれぐれも気をつけてお過ごしください。
今回は医療とは関係のないお話。
熊本と水のお話になります。
熊本市は約74万人の水道水源を100%地下水でまかなっています。
これは世界でも珍しく、2013年には「国連生命の水最優秀賞」を受賞しています。
火の国なのに。
なぜここまで地下水に頼ることができるのか。
ヤホーで調べてみましたところ、ある山と一人の男が関係している事が分かりました。
皆さん「阿蘇山」と「加藤清正さん」をご存知でしょうか?
遡ること9万年前まで、阿蘇山は何度も噴火を繰り返し、火砕流が発生しておりました。
この火砕流が積もった土壌には「水が蒸発しにくい性質」があり、
ここに降り注ぐ雨が、川や地下へと流れ込むようです。
そして、
この自然が作り上げた大地に、約420年前、一人の男が現れました。
それが「せいしょこさん」こと加藤清正公です。
清正公がこの地に堰(せき)と用水路を作らせ、水田計画を成功させたことで、
大量の水が地下に蓄えられる現代システム「地下水都市:水の国」が誕生したわけです。
その量約600,000,000㎥といわれており、
熊本市に住む70万人以上の方々が干ばつによる断水を経験することなく過ごせています。
しかも
天然のミネラルウォーターと呼ばれる熊本の水には
健康維持に必要な「カルシウム」「カリウム」だけでなく、
おいしさの成分である「マグネシウム」「ケイ酸」が多く含まれており、
質・バランスの良い水となっています。
ありがたや~ありがたや。
さらにさらに
熊本には
「名水百選」に選出されている湧水・河川が4箇所(「水前寺江津湖湧水群」、「金峰山湧水群」に始まり、「六嘉湧水群・浮島」と「南阿蘇村湧水群(白川水源)」)もございます。1つの県内に4箇所も!全国随一。
名水百選についてももちろん調べてみました。ヤホーで。
名水は単純に水がきれいなだけでは選ばれません。
・生活に欠かせない水源で地域の人に親しまれ、
・水のための良い環境が維持されていることが条件です。
何もせずにこれが保たれるわけはなく、
先代の方々しかり、県による保全の取り組みがかかさず行われていることを
忘れてはいけません。
その地下水に目をつけたのが、最近話題の台湾積体電路製造股份有限公司:
台積電(Taiwan Semikonductor Manufacturing Company)、つまりTSMCです。
TSMCに携わる方々全員にこの歴史を知って頂く必要があり、
絶対にこのシステムを脅かすものとなってはなりません。
むしろ
TSMCの誕生により
ますます熊本の地下水がより良い存在となることを祈っています。